ベトナムオフショアでIoTシステム開発する
メリットとは？

ベトナムにはIoTシステムのオフショア開発に対応できる人材が増えていて、オフショア開発のシェアが1位になるなど根強い人気を得ています。オフショア開発を検討している企業がチェックすべき場所になっています。

ここでは、ベトナムでIoTシステムを開発するメリットや強み、注意しておくべきポイントなどについてまとめました。オフショア開発を検討している方はぜひ参考にしてください。

ベトナムオフショアでIoTシステム開発するメリットについて

コスト効率が高い

ベトナムは他国と比べても労働力コストが低く、高い品質のサービスを低価格で受けることができます。日本でIoTシステムを開発する場合と比較しても三分の１～半分程度のコストで済み、費用対効果が高いです。

技術力の高さ

ベトナムは国としてIT人材の教育に力を入れていて若いエンジニアが市場に参入するなど技術力が高まっています。ハノイには多くのIT専門学校があり、その卒業生が毎年IT産業に参入しています。基幹系システムからAI開発まで幅広く対応可能です。

近年は人件費を抑えたコスト削減に特化する国と高い技術力を提供する国に二分化される傾向にありますが、ベトナムは一方に偏らず、良いバランスです。

文化的親和性

ベトナムは親日国であり、日本企業との協調性が高く、現地の人が日本に対して好意的であり、責任感を持って取り組んでくれます。また、ベトナムは日本との開発実績も多く、品質管理やプロジェクト管理においても信頼関係が構築されています。第二公用語が英語であるベトナムでは、エンジニアの多くが英語を話せます。また、高いレベルで日本語対応ができる企業もあり、スムーズにコミュニケーションをとることができます。

ベトナムの主要都市であるハノイやホーチミンは高速インターネット環境が普及していてオフショア開発を支えていますし、日本との時差が2時間なので、オフショア開発のデメリットである時差の影響は少ないです。

IoTシステム開発におけるベトナムの強みは？

ベトナムがオフショア開発で高いシェアを誇っているのは、それだけの高い技術力と実績があるためです。IoT開発におけるベトナムの強みについて、ここでは2つのポイントから紹介します。

AI、クラウドコンピューティングとの統合

ベトナムの国家デジタル変革庁では、クラウドコンピューティングとAIを重要な要素として考え、公共部門に統合することでスマートシティ推進や公共サービスの改善に取り組んでいます。

豊富なIT人材

国策としてIT人材育成に力を入れているベトナムでは、教育と技術に投資しています。ソフトウェア開発、AI、サイバーセキュリティ、ブロックチェーン技術、クラウドコンピューティングなど様々な分野に力を入れていて、ベトナムでのオフショア開発の強みとなっています。

海外企業との共同プロジェクトに携わることによって国際的な経験を積み、技術だけでなくコミュニケーション能力やプロジェクト管理についてのスキルも向上しています。

ベトナムオフショア開発で多い失敗事例について

高い人気があるベトナムオフショア開発ですが、失敗することもあります。ここでは3つの失敗事例を紹介します。知っていれば対策も可能ですから、ぜひチェックしてください。

スケジュールが遅延した

ベトナム人は基本的にまじめで勤勉な国民性ではありますが、日本とは文化的背景が異なることから時間や期限に対する考え方も違います。こちらではしっかり伝えたつもりでも相手に伝わっていないことがあるので注意しましょう。

ベトナムではほとんど残業を行いません。相手の仕事観を理解し、スケジューリングすることが大切です。

バグの量が多かった

オフショア開発はコスト削減を目的して行うこともありますが、バグの量が多く作り直しが必要となって結果的にコストが増えてしまったケースもあります。開発者のスキルや経験が求める開発要件に合っていることを事前に見極めることが大切です。

また、バグが多かったり品質が低かったりするのはコミュニケーション不足も原因となります。丸投げしてうまくいくとは考えずに、仕様書があいまいでないことを確認してください。また、ベトナムでは「報告・連絡・相談」の習慣がないため進捗管理ツールなどを使って定期的に確認することが重要でしょう。

急に連絡が取れなくなることがあった

日本企業との取引が不慣れな企業を選んでしまうと、途中で連絡が取れなくなってしまうような企業にあたってしまうことがあります。費用が極端に低い場合も注意が必要です。

日本企業との取引に慣れている企業、実績のある企業を選ぶようにしましょう。

ベトナムオフショア開発で成功の可能性を高めていくには？

ベトナムでのオフショア開発を成功させるためには、選任のPM人材を割り当てて細かくコミュニケーションをとることが大切です。仕様についての意思決定がスムーズに進められますし、相手との認識に齟齬が生まれるのも防げます。

現地メンバーとキックオフを行い、開発メンバーと直接話をすることも大切です。なぜこのプロジェクトを行い、なぜその開発者を選んだのかを話すことで、熱意を伝えることができます。オンラインでも良いので、相手に意識高く仕事を進めてもらえるように促すことが大切です。

品質について明確に基準を作り、どの品質であれば受け入れられるのかをしっかり提示しておくようにしましょう。

ベトナムのオフショア開発はコスト効率の良さから
非常に注目されている

ベトナムは国策としてIT人材の育成に力を入れていて、毎年多くのIT専門校卒業生が業界に参入しています。国際的なプロジェクトに参加するなど技術力や経験を積んでいる人材に比較的安価に依頼できることで、オフショア開発では非常に注目されています。

人材が豊富な一方でコミュニケーションが不足すると納期に遅れたりバグが多かったりするなどの問題が起こる可能性もあります。文化の違いを理解し、丁寧にコミュニケーションをとることでスムーズに開発を進めていくことができるでしょう。